え〜、もう完全に昨日アップ分の続編です。あまりまともな蒸機の「走り」は撮れなかったものの、晩にはバゴー(Bago/Pegu)からヤンゴン(Yangon/Rangoon)発の夜行マンダレー(Mandalay)急行に乗らなければならない事になっていました。側線に停まる夕方に乗った蒸機列車を横目に、ホームでガイド氏と別れ、インレー湖(Inle Lake)があるニャウンシュエ(Nyaung Shwe)まではヨメと2人だけの「単独」行動となります。途中駅タージー(Thazi)ではローカル支線列車への乗り換えが必要で、果たしてどうなることやら…、と列車で飲むための1リットルミネラルウォーター2本を買い、列車に乗り込んだんですが…
【2005/11/22】【2005/11/23】
(一部掲示板に既出のカットがあります)
(現在とはあらゆる面で、大きく現地の状況が変わっていると予想されます)
▲列車は当然遅れており、同じ列車を待っていると思しきに人は、ひんやりとするレールに座っているご仁もおります。暗闇にヘッドライトが浮かび上がると、いよいよ入線。指定した寝台車が何号車かわからず(たぶん決まっていない)、外から判断して「この車両だろう」とイザ乗り込みます
▲2人個室をPING LONG ミャンマー旅行情報オンラインガイド氏の会社経由で手配してもらっておいたので、まぁ安心、と思っていたら、廊下にはすでに熟睡している先客が…。空いているのを知っている旅慣れた方なんでしょうね… ▼ さらに扉を開け個室に入ると、かなり図太い自分も卒倒しそうになります。開いたままの窓からいらっしゃったと思われる百匹ちかい蚊が、個室内で血に飢えて飛び回っています。こんな数の蚊攻めにあったら死んでしまう、と速攻で日本から持参していた蚊取り線香ダブルで徹底抗戦開始。しかしここでさらなるダメージ、列車が発車するとともに起きた激しい縦揺れにより、窓際に置いていた水のペットボトルが、誇張なしで「ぴょーん」と暗闇の窓外に2本とも飛んで行ってしまいました…。窓のヨロイ戸だけは何とか閉め、水無しと蚊という二大責め苦に意気消沈し、ベッド上段に登るとそこには戦いに敗れ、キリングフィールド状態となった蚊の累々たる死骸が…。仕方なしにその夜は、延々と続く縦揺れと横揺れの中、下段をヨメと共用して横になったのでした…。よってマトモな室内のカットは…、あまりのブレ具合に断念したようです…
▲揺れが収まるのは駅に停車する時だけ。奥のホームに停車中の客車は真っ暗ですが、かなりの数の乗客が乗っているようです…
▲街灯なんてものは都市部以外にはありませんので、車窓風景は漆黒の闇の中を並走するトラックのライトがたまに見えるぐらいです。それでも何時間か経つと、うっすらと空が白み始めて来ました
▲南国の夜明けってのは、見慣れないからなのかいつも感動的です
▲オジさんが窓から顔を出してハミガキを開始 ▼ 途中駅ではハミガキ用の水を瓶に入れて売っています。ペットボトル水なんて贅沢品を持っている売り子さんなんかいやしません
▼不眠で沈みがちな寝ぼけ眼に、この交換風景が飛び込んで来て一気にアドレナリン大放出!
これはどう見てもデデゴイチ(DD51)様じゃあありませんか! お会いできるとはまったく予想していませんでしたよ!
▲さりげなく800番台低屋根化されて、ちょっと困った顔になってますね〜
▲塗装はA更新なんかより、よっぽど優雅でセンスが感じられます(※意見には個人差があります)
▲カマ+貨車+カマ+貨車というナゾの編成。末期の四国DF50であったという話は聞いた事ありますが…
▲もちろん興奮しているのは日本人一人だけで、ほかの方々は淡々と普段の生活
▲興奮冷めやらぬまま窓から外を見ていると、お隣の個室の青年がおもむろに洗顔を始めました… ▼ で、洗い終わって発した言葉が「オハヨーゴザイマス!」!。なんでも在ヤンゴン日本人駐在員から、寺小屋のようなところで2年間日本語を習っているそうで、かなり流暢にしゃべる上に、当時の最新流行語「まいう〜」も知っていました。一瞬、個室を事前予約した個人旅行の日本人を監視に来たかのかとも思いましたが、この笑顔でそれは無いですね…
▲なかなか素敵な雰囲気のPyawbme駅では朝ラッシュ? に遭遇。列車が定時で走っている訳が無いので、いつThaziに入線しても良いよう、駅ごとに駅名標の英語標記を注視し続けなくちゃなりません
▲と思ったら、Thaziはいかにもジャンクションっぽい大きな駅でした ▼ マンダレーまで学生仲間と行くという堀込くん(仮名・中央)ともお別れです。元気にしてるかな、「日本語を生かした仕事に就きたい」なんて言ってたけど、進出した日系企業なんかを相手に活躍してくれているといいんですが…
▲で、Thaziではこちらの片言英語を酷使(ミャンマーは旧英領ですから、ちょっとした方はしっかり英語を話されます)し、何とか一番奥にいる客車がニャウンシュエ最寄駅のシュエニャウン(Shwe Nyaung)へ行くことは判明。しかし「(アッパークラスが無いから)外国人は乗れない」と言っているようです
▲「それでも乗りたい」と頑張っていると、「わかった。じゃあそこで待て。でも列車の発時刻は決まっていない(と言ったと理解)」ということに…
Exif情報によると2時間ぐらい粘っていたようですが、満員の客車にカマが連結される雰囲気はまったく無く、「出発は夜になるかも(と言ったと理解)」といった不吉な情報も出て来た事から、駅前で「アイワントトゥーゴートゥーインレーレーク! ハウマッチ?」と乗用車をチャーターしたのでした…
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